中野美奈子氏、加藤浩次らが語る関係者の実像
こうした飲み会は“フジの伝統”なのか。元フジテレビアナウンサーの中野美奈子氏は、直撃取材にこう答えた。
「私がいた10年以上前も、番組の打ち上げなどの飲み会は普通にありましたが、上司に参加を命じられることはなかった。中居さんともお食事したことはありますが、普通に皆さんを楽しませる方だなとの印象でした」
編成幹部A氏とバラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』をともに作っていた盟友・加藤浩次が口を開いた。
「俺らの『めちゃイケ』畑は飲み会すらなかったから、フジテレビの体質を聞かれてもわからない。AについてはAD時代から知っているけど、俺の印象は、あまり仕事はできないけど一生懸命。キャラクターが面白いから出役としても登場するようになった。当時は(人脈のために飲み会を開くような)そんなタイプじゃない。Aが『めちゃイケ』を辞めてからは接点がまったくないから、(騒動で名前が挙がって)残念としか言いようがないですね」
X子さんの人権を守りながら、フジテレビの何が問題だったのかを明らかにしていくのは難しいことだろう。
だが、公共の電波を利用するという事業の特性上、フジには高い公益性が求められ、その再生には困難と正面から向き合うことが求められる。組織としての体質を含む問題は“身内”だけでは改められない。だからこそ、今後の第三者委員会による調査がどういった結果になるのか、そして、それを受けてフジがどう対応するのかが問われることになる。
(了。前編から読む)
※週刊ポスト2025年2月14・21日号