「2014年のソチ五輪に続き、羽生さんの二連覇が期待されていたのですが、羽生さんは本番3か月ほど前に右足関節外側靱帯を損傷する大けがを負ってしまいました。連覇はおろか、五輪出場すら危ぶまれた彼の心の支えになったのが、バトンさんが送った手紙でした」(フィギュアスケート関係者)
そこに書かれていたのは、《五輪をエンジョイして。リラックスして、楽しんで》という直筆のメッセージ。
「けがを乗り超え平昌五輪で優勝を果たした羽生さんは、インタビューで『バトンさんからもらった手紙を部屋に飾って励みにしていた』と明かしました。“大先輩”との手紙の交流は、スケートができない恐怖や不安を和らげたのでしょう」(前出・フィギュアスケート関係者)
“辛口”解説者として知られたバトンさんだが、羽生の芸術性や技術力の高さには脱帽していた。
「2019年に放送された『アナザーストーリーズ 運命の分岐点』(NHK)内でインタビューに答えたバトンさんは『彼は破格の存在だ』『(平昌五輪での演技は)金を超えてダイヤモンド級の演技だね』と羽生さんの演技を称え、彼にぞっこんでした。プロ転向後の彼のことも気にかけていたのではないでしょうか」(前出・フィギュアスケート関係者)
バトンさんはいまでも、アイスショーで見せる羽生の演技を空の上から「実況」していることだろう。
※女性セブン2025年2月20・27日号