田村一家の自宅前にはいくつものクーラーボックスが置かれていた
浴室に被害者の頭部があったため、風呂に入れず銭湯通い
瑠奈被告はAさんを殺害後、切断した首を自宅に持ち帰り、浴室で保管していた。Aさんの頭部を保管するため浴室を利用できなかった3人は、その間、銭湯に通っていたという。
「検察は浩子被告に、『Aさんの頭部を持ち帰った理由は聞かなかったのか?』『持ち帰って何をするつもりか聞かなかったのか?』『3人で話し合おうとしなかったのか?』と続け様に質問しましたが、浩子被告はすべてに『いいえ』と回答し、『すでに凄惨なことが起きていて、瑠奈(被告)の内心もわからなかった』と述べています。
くわえて、両親は『お風呂に入れないので頭部を出してほしい』と要求することもせず、銭湯通いを受け入れていたとのことです」(同前)
親子関係の歪さが浮き彫りになるが、夫婦仲はどうだったのか。被告人質問において、修被告は次のように答えている。
修被告「普通(の家庭はどうか)はわからないが、浩子(被告)を信頼していて、浩子(被告)もそうだと思う」
弁護人「頻繁にLINEをしている?」
修被告「やりとりが必要なことはしている」
弁護人「ネットカフェ暮らしと夫婦仲は関係ない」
修被告「関係ない」
また、証人尋問において、浩子被告が「保釈後、自宅に“大切なもの”を取りに帰った」と発言する場面があった。
浩子「“婚約指輪”とか大切なものを。(しかし、物が山積みにされているため)どれも見つからず」
婚約指輪を紛失するほどの乱れた生活を両親が受け入れていたのは、娘のためだというのだろうか──。