知事選での“蜜月”から一転──(左からPR会社「merchu」社長・折田楓氏、斎藤元彦氏)
後援会から保有資金以上の支出
告発状で指摘された問題はほかにもある。前述の選挙運動費用収支報告書によると、土屋氏は町長選の際、政治団体「土屋みちお後援会」から150万円の資金提供を受けたが、「土屋みちお後援会」の2023年分の政治資金収支報告を見ると、資金提供が行なわれた時、同後援会に残額は98万2700円しかなかった。150万円を寄付できるはずがない。
「保有している資金以上の支出があるということは、差額分は“裏金”としか言いようがない。仮に誰かが立て替えたとしても、その事実を政治資金収支報告書に記載してなければ不記載であり、裏金に変わりはありません」(上脇氏)
これについて土屋町長は文書回答で、「ベテランに任せていたが、ご指摘の数字が合わない点は確認しています。入金の記載漏れがないか改めて確認をしてもらっています。その結果漏れがあれば速やかに適切な処理を行います。任せていたとは言え、基本的な書類で正確でないものを提出したのは申し訳ないと思っています。他方、現時点で裏金のような書き方は一方的と思われます」と説明した。
町民の告発に当局がどう動くか、注目が集まる。
※週刊ポスト2025年2月28日・3月7日号