事件があったススキノのホテル202号室(利用者提供)
「他人の生命を軽視した、独善的な動機から加担した」
修被告は瑠奈被告を手助けしたほう助犯であると検察側は主張しているため、瑠奈被告の刑事責任についても述べられた。
「被害者が抵抗できないようSMプレイを装い目隠しし、両手を後ろ手で縛り、抵抗できないようにして殺害したことや、そのための道具の準備も用意周到であったことから、瑠奈被告による一連の犯行は極めて計画的なものであるとの説明がされ、極めて残虐で冷酷非道、人命軽視も甚だしいと非難しました。
殺害後に死体を弄ぶことまで計画していたことからも、瑠奈被告の殺人における刑事責任は他の事案と比べて著しく重く、被害者が避妊せず性交したことが動機のひとつであるとはいえ、瑠奈被告にとって有利にはたらく事実ではないと述べました」(同前)
検察側はこうした瑠奈被告の刑事責任をふまえ、修被告に貸す刑の重さについて説明した。
「修被告は、瑠奈被告が殺害に使用した刃物や、ホテル室内における証拠隠滅目的のカビハイターなどの物品購入や提供を担っており、また現場と自宅の送り迎えや死体の隠匿場所としての自宅の提供など、瑠奈被告による犯行のほぼ全てに関与していると主張し、また瑠奈被告が被害者の頭部から右眼球を摘出する様子を自ら積極的に撮影したと説明しました。
修被告の役割は犯行において重要であり、裏を返せば修被告による手助けがなければ瑠奈被告の計画は実現不可能だと述べ、『他人の生命を軽視した、独善的な動機から加担した』と指摘しました」(同前)