生活保護に頼るしかない(イメージ)
働けなくなったら、生活保護に頼るしかない
ヤクザを辞めてどうするのか。住民票がないので稼ぎがあっても税金を払っておらず、当然ながら国民年金にも加入していない。年を取っても年金がもらえるわけはなく、自力で稼ぐしかない。「ヤクザをやめても、今までと同じようなブローカー的な仕事は続けられる。過剰在庫を売りさばいたり、不動産を紹介したりすれば、当面の間、生活費はなんとかなるだろう」。引退すれば一般人に迷惑をかけることなく付き合うことができるし、仕事の話もできるようになるというが、「働けなくなったら、生活保護に頼るしかないだろう。年を取ってから辞めたヤクザのほとんどは生活保護を受けている」。
たとえ指が欠けていなくても、元ヤクザを雇う所は多くない。肉体労働などの日雇い仕事は年齢的にも身体的にも無理だという。「ヤクザのうちは無理でも、組をやめれば元暴力団になるんで、一応一般人の括りに入る。戸籍謄本を取って住民票を取れば、家だって借りられる。住む所が決まれば生活保護も申請できる」とO氏。「生活保護はだいたい月13万円もらえると聞いている。安い家を借りて無駄使いしなければやっていけるだろう」
不自由ばかりのヤクザ生活を抜け出しても、シニアの彼らには稼げる道がほとんどない。行きつく先は生活保護頼みなのだ。