金スマ放送終了に伴いひとり農業生活も引退へ(常陸大宮市のX、TBS公式サイトより)
2月某日の茨城県常陸大宮市。寒風が吹きすさぶ中、紺色の作業着と作業靴に身を包んだひとりの男性が農地を行き来しながら、黙々と作業に取り組んでいた。周囲にはハンマーやトンカチなどで何かを叩く打音と、犬の鳴き声がこだまする。
角材を運ぶ男性は、かつて人気番組で見せていた姿とは異なり、どこか物悲しさを漂わせている。その人物こそ、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)で長年親しまれた名物コーナー『ひとり農業』の主人公・渡辺ヘルムート直道氏である。取材班は現地の様子を追った。【前後編の前編】
2008年の企画開始当時、農業未経験者だった番組ディレクターの渡辺氏が、東京から同市への単身移住を決意。
荒れ地をゼロから開墾し、自らの手で畑を耕していった。自給自足の生活や、慣れない畑仕事で挫折を味わいながらも、ひたむきに課題と向き合う姿は多くの視聴者の心を掴み、企画は瞬く間に人気コーナーへと成長していった。芸能プロ関係者が語る。