シーズン中は”マジック”が掲示されるボードが、阪神の2軍新施設オープンのカウントダウンに
藤川阪神への期待と不安
今年の「日本一早いマジック点灯式」は開幕2日前の3月26日に行なわれる。「143」の数字が掲げられ、点灯イベントには地元の阪神ファンが集まって六甲おろしを合唱するという。
矢野燿大監督の最終年となった2022年は開幕からドロ沼の9連敗。10日以上も「143」のままだったが、翌2023年は開幕から4連勝。そのあとも5月に入ると3連勝、7連勝、交流戦前に8連勝もあり、ボードのマジックはどんどん減っていった。この年はチームがリーグを制し、マジックは0に到達。38年ぶりの日本一にもなった。
一方の昨年は最終的に巨人に逃げ切られてマジックは0にならず、V逸の責任を取るかたちで岡田彰布監督が辞任。藤川球児新監督が誕生した。商店街でボードに掲げたマジックを減らす担当者は「ゼロカーボンベースボールパークのマジックは毎日脚立に上って確実に減らすことができましたが、本番でもそうなってくれることを期待しますわ」と苦笑いする。前出・寺井理事長は「(開幕2日前の)点灯式にお披露目されることになるが、今年はサプライズがあります。期待してください」と話した。
不安もあり、商店街の店主のひとりは「ファームの試合を観戦したコアなファンが商店街に立ち寄ってくれたら嬉しいが、素通りして甲子園にということにならんか心配や。(商店街の)マジックの数字がいつ来ても一緒やったら来てくれへんで」と口にした。そうした不安や期待を背負いながら、藤川阪神が船出を迎える。