49歳で出産
「娘が見たいなら、『いいよ』と見せます。子どもが息子だったとしても同じです。だって、彼が10代で思春期を迎える頃には私、60代のお母さんですもの。幼い頃から親子でさんざんお風呂にも入っているわけですし、心配なこともないんじゃないかな(笑)。
自分の写真は作家性の高いアーティスティックなカメラマンさんに撮っていただくことも多かったですし、ひとつの作品として誰に見られても問題ないと考えています。だから子どもにも堂々と見せられますし、今になって当時の写真を雑誌などに掲載していただくことも“いくらでも、どうぞ!”という感覚なんです」
デビュー当時からの体型を維持し、美しく年齢を重ねる小松にグラビアのオファーは絶えない。
「ありがたいことですが、お話をいただいてもお断りしています。世間の皆さんにはあの頃の私のイメージがあるでしょうし、“私53歳ですよ? ないでしょう”って。それに、サイズは変わっていないといっても、ものすごく鍛えて保っているタイプではないので。日々のエクササイズでボディメイクをされて、すてきだなと見とれてしまうプロポーションを誇る先輩方もいらっしゃいます。でも自分はそうではなく、いざ、この体をさらけ出した時に年齢と絡めて面白がられて終わってしまうのもなって……。痛々しくなってしまうのも怖いんです」
「もうグラビアはやり切りました」と語る小松。その一方、令和になって映像の世界では彼女ならではの活躍の場ができた。
(第2回に続く)
【プロフィール】
小松みゆき(こまつ・みゆき)/1971年6月5日生まれ、福島県出身。1990年芸能界デビュー。以後女優としてテレビ、映画、Vシネマ等で活躍。2021年に49歳で第一子を出産し話題になったほか、近年では俳優のほかインティマシー・コーディネーターとしても活躍している。
取材・文/渡部美也