おもてなし計画を立てる大谷翔平(写真/アフロ)
開幕戦のチケットは争奪戦となり、限定グッズは即完売。非公開予定だった公式練習の有料公開が急遽発表されるなど、注目度の高さを見せつけた大谷翔平(30才)。誰の目にも主役の座が明らかなスーパースターは、人知れずホスト役に徹していた──。
超高層ビル群が林立するエリアにある、都内屈指の星付きラグジュアリーホテル。眼下には豊かな緑が広がり、春風に揺れる木々が宿泊者に癒しを与える。大きな窓に囲まれた部屋には有名ベッドメーカーの寝具に、高級ブランドのアメニティーが常備されている。そこは、日本でメジャー開幕戦を戦うロサンゼルス・ドジャースの選手や家族、関係者らが宿泊するホテルだ。
ドジャースは昨年メジャーリーグを制覇して、世界一の野球チームになった。その一員として、大谷翔平が凱旋帰国する。ドジャースの選手らは3月13日の午後に、チームのチャーター機で来日。到着後に向かうのが、冒頭のホテルだ。
「時差ボケを解消するために客室でゆっくり過ごす選手もいれば、トレーニングに向かう選手もいるようです。14日は開幕戦の舞台・東京ドームでチーム全体の練習を行い、15日に巨人、16日に阪神と練習試合を実施。17日の休養日を挟んで、18日に開幕戦を迎えるスケジュールです」(スポーツジャーナリスト)
その間、生活の拠点となるこのホテルでは、重要なイベントが催される。
「東京の絶景を望む宴会場で、選手の家族やチーム関係者らも出席するパーティーが開かれます。“チームディナー”と呼ばれるもので、結束力を高めるのは当然ですが、慣れない地で選手らが抱えるストレスを軽減する目的もあります。その大宴会で“おもてなし”を計画しているのが、大谷選手なんです。
懇意にしているシェフを招いて、日本の食材を楽しんでもらおうと計画しているようです。チームメートを思って、率先して動いているという印象です。こんな姿は、昨年の彼からは考えられません」(ドジャース関係者)
これまでの大谷はチーム内ではかわいがられキャラで、決してリーダーシップを発揮するタイプではなかった。
「日本ではチームに『キャプテン』がいるのが一般的ですが、メジャーリーグではほとんどのチームにキャプテンというポジションがありません。そのため、選手一人ひとりにキャプテンシーが求められます。いまや大谷選手はメジャーリーグを代表する選手ですし、ドジャースとは10年契約を結んでいる。これからは自分が引っ張っていく、という自覚が芽生えているのでしょう」(前出・ドジャース関係者)
そんな大谷が、チームメートの喜ぶ顔を思い浮かべて声をかけたシェフは誰なのか。候補のひとりとみられているのが、大谷の栄養面をサポートした経験がある東北地方在住の料理人だ。大谷と同じドジャースに所属する日本人選手の山本由伸(26才)とも親交があり、2人からお礼のサインボールを贈られたこともあるという。
ドジャースの来日直前、その料理人が経営する飲食店に「ドジャースのチームディナーを担当するか」を問うと、従業員が「わからない」と話し、「(料理人は)いま長期出張中で、1週間以上は戻ってきません」と続けた。大谷のおもてなしをサポートすべく、極秘で準備を進めているのか。