東宝ビルの横はコンカフェの客引き女性がびっしり並ぶ
ガードレール撤去も光景は変わらず
撤去の効果はあったのだろうか。撤去直後の3月、平日夜に周辺を歩いてみると、公園の南側ではまだ寒さが残る中、客待ちと見られる数名の女性が立っていた。寒さに耐えられなくなったのか、しゃがみこんでいる女性の姿も。彼女たちはまだ残る南側ガードレールに寄り掛かり、スマホを見ながら時間を潰している。北側に行くと、ガードレールに代わって置かれた金属製のポールの先端に寄り掛かる女性の姿が見られた。以前より人数が減っているように見えたが、「立ちんぼ」の姿が複数見受けられた。
大久保公園の目の前に事務所を置き、全国の歓楽街で起こる青少年問題に取り組む一般社団法人「青少年を守る父母の連絡協議会」(青母連)の田中芳秀・事務局長はこう話す。
「ガードレール撤去は小手先の対策で目立った効果は見られないですね。彼女たちの多くは南側や別の場所に移動して客待ちをしています。パトロールも強化されましたが、警察の姿を見たら移動するなどして、いたちごっことなっています。
相談や休憩で事務所に来る女性のほとんどがホストにお金をつぎ込んで困窮した人たちです。先日、風営法改正案が閣議決定され悪質ホストの規制が強化されましたが、こうしたホストクラブ側への規制や、買った男性側も罰せられるなど、根本的な解決方法が必要です」
現在も残されている公園南側のガードレールについて新宿区は「撤去要請も撤去予定もない」という。行政や警察が繰り出す次の一手に注目が集まる。