押し入れには“積みプラモ”がぎっしり。いつでもプラモ制作できるように、布団周辺に作業場とプラモを配置している
イラク、アフガニスタンから2022年以降のウクライナまで、紛争地や戦地の報道写真を撮り続ける宮嶋茂樹氏(63)は、半世紀以上に及ぶプラモデル愛好家でもある。その思いを聞いた。
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ちょっと入院する機会があったのですが、担当医の許可を得て、病室でもプラモを作っていました(笑)。
プラモ作りをこの歳になっても続けている一番の要因は“好奇心の枝葉”でしょう。
例えば、時間の埋め合わせにプラモ店を覗くと、かつて自分が撮影したり、取材で乗った戦闘機が売られている。そうなると、買わずにはいられない。その際、ふと目を横に向けると、戦闘機の整備員が附属しているプラモも売られていたり、さらに整備員のワッペンに興味が募ってくる。
プラモを作るときはいかに“絵心”を大事にできるかが大切だと思うんですよ。どんな状況で、どんな経緯があったのか──その想像を再現すべく、プラモを組み立て塗装していくのが“プラモの深み”なのだと思います。そうして戦闘機から始まり、関連する備品や人物を枝葉が伸びるように追っていくうち、家には手つかずのプラモが積み重なっていくという。
たぶん……死ぬまでにすべてを作るのは……無理かな(笑)。