今年は緊迫したペナントレースになると予想する田尾安志氏
昨年は巨人とソフトバンクがリーグ優勝するも、日本一に輝いたのはCSを勝ち上がったDeNA。混沌とした展開となったが、2025年はどのチームが有力か。現役時代は中日、西武、阪神で活躍し、初代楽天監督も務めた田尾安志氏(71)が悩んだ末に優勝と予想したチームとは──。
【田尾氏の順位予想】
セ・リーグ 1位=阪神 2位=巨人 3位=DeNA 4位=中日 5位=広島 6位=ヤクルト
パ・リーグ 1位=ソフトバンク 2位=日本ハム 3位=楽天 4位=ロッテ 5位=オリックス 6位=西武
セはどこのチームが勝ってもおかしくない。昨季、規定投球イニングに達した投手が1人もいなかったヤクルトはさすがに厳しいけど、残り5チームに優勝の可能性があるとみています。
その前提のなかで順位をつけるとなれば、僅差で阪神が1位かな。阪神の強みはまず、日本人打者の調子が良く、外国人選手に頼らなくても打線を組めるところ。そのうえで新外国人のラモン・ヘルナンデス(29)が少しでも働いてくれれば、チーム力がさらに底上げされます。
投手陣は村上頌樹(26)や才木浩人(26)ら5枚の先発陣がいて、抑えの層も厚い。オープン戦で好投した3年目の門別啓人(20)や制球力がある富田蓮(23)など若手も伸びています。
不安要素があるとすれば、藤川(球児)監督がヘッドコーチを置かなかったこと。投手出身の監督はどうしても視野が狭くなりやすく、藤川監督も解説者時代は配球の話ばかりしていました。時にはコーチに頼ることも必要だと思うので、ヘッド不在が思わぬ落とし穴になるかもしれません。監督としてまだ本当の意味での「勝った」「負けた」の真剣勝負をしていない。シーズンインしてから采配がどうなるかでしょう。