大阪桐蔭・西谷浩一監督に「顔も体型もだんだん似てきた」と語る小島ラテ氏(産経新聞社)
大阪桐蔭高校出身のピン芸人・小島ラテ氏(41)は、フジテレビの人気特番『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で、高校時代の担任の先生だった野球部の西谷浩一監督のモノマネをすることになる。放送作家が番組で起用しようとラテ氏にオファーしたのだ。出演の前にラテ氏から電話を受けたときのことを、西谷監督本人が回想する。(前後編の後編。前編から読む)
「オレに断る権利はあるんか」
「『やっていいですか?』と言うから、『オレに断る権利はあるんか』と訊ねたんです。すると、『(ラテ氏と幼なじみで、大阪桐蔭の同級生でもある埼玉西武の中村)剛也もプロ野球で勝負を懸けていますけど、プロ野球の世界と同じように芸人の世界も厳しいんです。勝負させてください』と。教え子に人生が懸かっているなんてことを言われたら断れませんよね(笑)」
放送後、反響は大きく、『LINE』アプリが入っていない西谷監督の携帯電話にはショートメッセージが何通も届いたという。ラテ氏のネタを観た感想は――。
「やりすぎやろ(笑)。3年間、担任をやりましたけど、中村剛也とか、(大阪桐蔭OBで元阪神の)岩田稔は野球部の生徒ですから、教室の中で担任と生徒の関係となっても、どこか距離があるんです。その点、ラグビー部の生徒は(気兼ねなく担任として接する分)仲が良いんですね。とはいえ、テレビ番組であんなんやります? そろそろネタ切れでしょう」(西谷監督)
「やりすぎ」と口にしながら、西谷監督の表情はなんとも嬉しそうだった。一方のラテ氏に聞くと、『細かすぎて』への出演をきっかけに、仕事の幅も広がっていったという。
「岩田の主催する草野球のイベントに『西谷監督』として呼ばれて始球式をやったり、プロ野球の番組にも呼ばれるようになったり(笑)。恩師である西谷先生を僕は尊敬しているので、本当はモノマネをテレビでやるつもりはなかったんです。でも、いざオファーを受けて、テレビでやって、それなりの反響を得られたことで、やってほんまに良かったと思っています」