フジテレビの清水賢治社長
フジテレビが光り輝いていた頃を象徴する番組が、1982年10月にスタートした『森田一義アワー 笑っていいとも!』です。司会のタモリをはじめ多彩なゲストが、さまざまなコーナーで「さあ、もっと笑おう! 悩みや心配なんて笑ってしまおう! どんなことだって笑えばいいとも!」という刷り込みを与えてくれました。
しかし、今の世の中で、そういう考え方が受け入れられるとは思えません。多くの人が無意識のうちに、いかに深刻に物事を捉えるか、いかに悲観的になるかを競い合い、常に誰かや何かに怒りをぶつけています。「こんなところに怒りの理由を見つけられる自分」や「気の利いた怒り方ができる自分」を見せつけ合っていると言ってもいいでしょう。ノンキに「笑っていいとも!」なんて言ってたら、たちまち怒られるのは確実です。
そのDNAが誰もが怒ってばかりの世の中を変えてくれる!?
テレビ局の大きな役割は、良し悪しはさておき、世の中の空気をすくい取ってニーズに応えること。ということで、勝手に提言します。信頼も輝きも失ったフジテレビが今やるべきは、新番組『怒っていいとも!』を立ち上げることではないでしょうか。
オープニングは、地味な中年男性3人組が「お昼休みはムカムカウォッチン♪」と歌いながら、スマホを手に持って現われます。やっぱり「テレフォンショッキング」のコーナーは必須。日替わりのゲストが、今まさに炎上している“旬の人”に電話をかけて怒りをぶつけてもいいし、炎上している側の人をゲストに招いて視聴者から怒りのメールを集め、司会者がそれを読みながらネチネチと責めるスタイルでもいいかもしれません。
「金言・格言 色紙でどうじょ!」ならぬ「罵詈・雑言 色紙でどうじょ!」など、どのコーナーも、もっと怒りたい、怒る自分を肯定してほしいという視聴者の欲望を受け止めてくれる企画ばかり。見る人は、怒ることで得られる安直な気持ちよさや、目先の自己肯定感をどんどん刺激してもらえます。司会は、いつもネット上で人々の怒りを煽っているインフルエンサーの誰かにお願いするのがいいんじゃないでしょうか。
かつてフジテレビは『笑っていいとも!』などで、どんどん「面白さ至上主義」を追求していった結果、世の中に「笑ってばかりいちゃいけないんじゃないか」という気持ちを芽生えさせました。もし、架空の新番組『怒っていいとも!』が人気を集めたら、やがて世の中に「怒っていてもしょうがないんじゃないか」「怒ってばかりいるのはカッコ悪いんじゃないか」という認識を広めることになるでしょう。
突き詰めれば突き詰めるほどウソ臭さが浮かび上がってくるのが、フジテレビのお家芸です。そんなフジテレビが『怒っていいとも!』という番組を作れば、誰もが怒ってばかりのイヤな世の中が変わるきっかけになるに違いありません。さんざん人々の怒りをかき立てている今だからこそ、それを逆手にとってネタにしてしまうのが、テレビマンの心意気でありフジテレビのDNAってヤツではないでしょうか。
なお、この文章はAIが書きました。自分のことを言われてるみたいで不愉快に感じたとしても、何とぞご容赦ください。ちなみにAIというのは「アホな石原」の略です。