大谷(右)とスキーピオさん(左)(スキーピオさんのインスタグラムより)
大谷がグラウンド外で写真撮影に応じ、それが外部に出回ることは近年ではかなり珍しいことだ。
「今年2月、大谷選手がハワイに購入した別荘地の着工式に出席し、その際に撮られた写真が不動産会社のホームページにアップされ、その後すぐに削除される騒動がありました。これは写真を掲載することを許可していなかった大谷選手サイドがクレームを入れて消させたとみられています。彼のプライベートな写真については、かなり厳しくチェックが入るといっていい」(在米ジャーナリスト)
実はこの女子高生との写真には、後日談がある。ツーショットが撮影された直後、大谷とスキーピオさんともに、かつてない悲劇に見舞われていたのだ。
「この写真が撮られた2日後、ロサンゼルスで未曽有の山火事が発生しました。15万人以上に避難命令が出され、少なくとも29人の死者が出た。スキーピオさんは被災し、生活もままならない状況に追い込まれたのです」(前出・在米ジャーナリスト)
彼女が住んでいた「アルタデナ地区」は、特に大きな被害を受けた。
「古くからある教会など歴史的な建造物が焼け、死者、行方不明者も多数出ました。スキーピオさんの自宅は全焼、さらに祖父母の家も燃えてなくなったそうです。現在、彼女の友人の父親が中心となり、スキーピオさんと家族のためのクラウドファンディングも立ち上げられています」(前出・在米ジャーナリスト)
一方の大谷も、2週間の避難生活を強いられた。
「自宅のすぐ裏手まで火が迫り、避難を促すアラート音が鳴る中、深夜に真美子さんと愛犬のデコピンを連れて逃れたそうです。収束後は被害を受けた地区を実際に見て回り、“胸が苦しくなるような光景だった”と悲痛な思いを語っています。その後、山火事被災者の支援のため、50万ドル(約7800万円)を寄付しました」(前出・現地特派員)
女性ならではの問題に向き合う
大災害に巻き込まれ、自宅を失ったスキーピオさん。その直前に撮影されたスターとの特別なツーショットが、彼女の励みになっていることは間違いないだろう。結果的に宝物をプレゼントする格好になった大谷は、スキーピオさんに愛妻の姿を投影していたのかもしれない。
「バスケットボール選手だった真美子さんが初めて世代別の日本代表に選出されたのが、スキーピオさんと同じ14才の頃です。大谷選手の胸の内には自分や真美子さんと同じく、国を代表するようなアスリートになってほしいという思いもあったのかもしれません」(前出・在米ライター)
スキーピオさんが着ていたTシャツも、真美子夫人とのつながりを感じさせる。
「彼女が着ていたのは、『Football For Her』という団体のもの。サッカーに励む女性アスリートに、教育や練習場所の提供などの支援を行う非営利団体で、スキーピオさんは、定期的にイベントに参加しているようです」(前出・在米ライター)
真美子夫人も当事者として、女性アスリート特有の問題に向き合ってきた。
「真美子さんが卒業した早稲田大学スポーツ科学部では、女性アスリートの健康問題やジェンダー格差について学ぶ授業があります。彼女自身も選手としてプレーする中で、体調の変化にかかわらず高いパフォーマンスを出し続けなければならないなど、女性ならではの問題に向き合ってきた。国は違えど、同じ女性としてスポーツに打ち込んできた真美子さんとスキーピオさん。大谷選手の目からも2人に重なる部分があったのではないでしょうか」(前出・在米ライター)
今季、二刀流の復活も控えている大谷。唯一無二の活躍を続けるスターの勇姿は、被災した少女の心をも奮い立たせる。
※女性セブン2025年4月24日号