ドアが開け放たれた状態の男性用小便器トイレ(読者提供)
「万博を訪れているとき、ちょっとお腹の調子が悪くていくつかのトイレに行きました。トイレはどれもデザインがカッコよくて個性的だったのですが、使い勝手の悪さも多種多様で……。まず驚いたのが、このトイレです」
そう言って見せてくれた写真にはドアが開け放たれた状態の男性用小便器トイレが並んでいた。万博では性別を問わず誰もが使える「オールジェンダートイレ」が全体の4割に併設されており、このトイレにも男性用、女性用に加えオールジェンダー用とのトイレがあったという。
「男女の区別が判別しづらく、周辺にはトイレを求めてさまよう人がちらほらいました。実際私もちょっと迷いましたし。それに手洗い場が外にあるため、扉を閉めずに小便器で用を足す外国人男性のすぐそばで女性が手を洗う、なんてこともあって。何をどう配慮したのかよくわからない光景が広がっていました」
そして個室からは“謎の音”が鳴っていたという。
水を流すつもりで誤って呼び出しボタンを押してしまう外国人も(読者提供)
「やたら『ピーピー』と音が鳴っていて。なんだろうと思っていたら、スタッフが『大丈夫ですか?』と確認にやってきて、外国人客が『ソーリー。ミステイク、ミステイク』と恐縮していた。緊急時の呼び出しボタンに外国語表記がないせいで、水を流すつもりで誤ってボタンを押してしまうようでした。私がいる間に数回音が鳴っていたので、同じような方は結構いらっしゃるんじゃないですかね……」
その後、この人物が用を足しに訪れたのは、シルバーのスタイリッシュなトイレだった。