ジープはフロントの左側がにグシャグシャに(読者提供)
酒を飲んで大暴れ、治療費の踏み倒しも
「ドラマだからと言って決して誇張されているわけではありません。パニックになった患者さんが暴れ出すだけでなく、夜間に運ばれてくる患者さんの中には大量に飲酒している方も少なくないので大暴れする人もいます。病院のベッドで一晩ぐっすり寝た後は、治療費や入院費を踏み倒してそのまま帰ってしまう人もいるんです。病院側は泣き寝入りですよ。近年、病院経営が難しくなっている中、“ペイハラ”は各院でも大きな問題になっています」(医療関係者)
広末のようなケースのみならず、威圧的な言葉を投げかけられたり、患者本人だけでなく家族も絡んで「こんな治療をしてほしいとは頼んでいない」「手術なんてしてほしくなかった」などとクレームをつけられた挙句、金銭補償を要求されるケースなども現場では起きているという。
「正当な理由なく救急車が呼ばれるケースや、いわゆる“カスハラ”はワイドショーやニュースで特集されても、”ペイハラ“は患者の個人情報を優先するあまり、これまでなかなか取り上げられなかったのです。それが今回の広末さんの一件で、”ペイハラ“の認知度が一気に広まることとなりました。医療従事者の中には、広末さんの逮捕のことが連日放送され、これだけ大きく取り上げられていることに感謝している者もいると思いますよ」(同)
広末の早期釈放は、今後の捜査に協力する誓約をしたうえでのものだと言われている。事件の真相解明はもちろん、医療現場で起きているペイハラの対策も今後、大きな課題となりそうだ。