新たに宮城野部屋が建設予定だったとされる日本橋の土地
日本橋の約150坪の土地
相撲協会内での複雑な状況が生まれているという。若手親方はこう言う。
「宮城野さんは“マスコミから質問されて答えると問題になるし、(今回の退職報道のように)答えないと否定しなかったと記事にされる……”と信頼する若い衆に本音を漏らしていたそうです。
協会は1年での宮城野部屋の再興を認めるつもりはない。宮城野さんは1年間黙って耐えてきたが、自分は一発アウトで他の部屋の不祥事に重い処分がないことにも不信感は募っているでしょう。ただ、それで退職とはならいでしょう。あと数年すれば八角理事長(元横綱・北勝海)の体制も終わる。世代交代すれば自分たちの時代になると確信しているようだし、退職すればさらなる資金繰り難の懸念もあるでしょう」
閉鎖処分の前に、宮城野部屋は都内で部屋の建設予定地を決めていた。東京・日本橋の150坪の土地を2023年に購入している。
「16億円の抵当権が設定されているが、部屋が再興されない限り建設は認められず塩漬け状態。処分が続く限り現状のコインパーキングのままです。後援会も解散状態のなか、固定資産税と金利を払い続けることになるわけです」(前出・若手親方)
建設予定地の近くにある飲食店では「1年前に“白鵬の部屋が来る”と常連さんたちも大盛り上がりだったが、話題にもならなくなった。立ち消えになったんじゃないかな」と話していたが、このままでは部屋建設は本当に消滅しかねない状況だ。
※週刊ポスト2025年5月2日号