第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
結婚や出産などプライベートでの変化について有名人は昔なら記者会見やプレスリリース、今ではSNSで報告することが多い。有名人のSNS運用はコントロールが難しく、炎上することも多いなか、Instagramで娘の誕生を報告したドジャースの大谷翔平選手(30才)のSNS発表の手腕は見事だと臨床心理士の岡村美奈さんが指摘する。岡村さんが大谷のInstagram使いについて分析する。
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なんとも愛らしく微笑ましい写真が4月19日、ドジャースの大谷翔平選手のInstagramに公開された。妻・真美子さんが第一子となる女児を出産したことを報告したのだ。
18日には真美子さんの出産に伴い産休制度となる父親休暇リスト入りし、同日のレンジャーズ戦を欠場。ロバーツ監督は試合前、「彼自身のタイミングで明かしてくれるだろう」と話していたが、メディアが子供の誕生についてあれこれ詮索して、報道合戦になる前に公開したのだろう。
インスタには「Welcome to the Ohtani Family!」と記され、誕生したばかりの娘の両足の写真と喜んでいるように見えるデコピンの顔がアップされていた。さらに小さな娘の足を、優しく包み込むように触れている大谷選手と真美子夫人の手の写真も公開。たとえ彼のインスタに書かれた英文が読めなくても、この写真を見ただけで、どれだけ子供の誕生を心待ちにしていたか、そして今どれだけ大谷ファミリーが幸せに包まれているかがわかるだろう。
この写真のように、人には言葉や文字などの言語情報よりも、図やイラスト、写真などの視覚情報の方が伝えたいイメージが伝わりやすく、記憶に残りやすいという傾向がある。このような現象を「画像優位性効果」と呼ぶ。
思い返せば大谷選手は、これまでも家族に関する情報を発信する際、写真など画像の力を最大限に使ってきた。同時にその写真によって、メディアに追いかけられたり、詮索されたりし憶測が流れることにストップをかけてきた。もしこれらの写真の撮影、画像の構図、発信の仕方などをすべて自分で行っているとしたら、セルフプロデュース力でも類まれなる能力を持っていることになる。
真美子夫人の写真を初めて公開した時もそうだ。結婚を発表し、世間ではお相手に関する憶測が流れ、メディアは我先にとお相手探しに躍起になっていた最中、突然、自身のインスタのストーリーで真美子夫人とのツーショット写真を公開した。タイミングはアメリカ大リーグ(MLB)のワールドツアー・ソウルシリーズに向かう直前。そこには大谷選手とお揃いのジャージーを着た長身ですらりとした、大谷選手とよく似た雰囲気をもつ女性が映っていた。この写真だけで、大谷選手の妻がどんな女性なのかが誰の目にもわかっただろう。