遅々として進まない議論に心を痛められる雅子さま(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
世論からあえて目を背けている
昨今、国政選挙でも重要な争点となっている「選択的夫婦別姓」。これは、夫婦が望む場合には、“結婚後もそれぞれが結婚前の姓を称することを認める”とする制度のことだ。
「使い慣れた名字を変更することは、日常生活や仕事のシーンにおいて多大な不便・不利益を伴います。女性の社会進出が当たり前になったいま、世論は夫婦別姓に対して前向きです」(別の政治部記者)
実際、今年2月に朝日新聞が行った世論調査によると、選択的夫婦別姓に賛成する人の割合は6割を超えている。にもかかわらず、政府は一向に答えを出すつもりはないようだ。
「自民党の保守派が強硬に反対しています。行政手続きでの混乱が予想され、伝統的な家族観が崩壊することを懸念しての主張ですが、世論からあえて目を背けて主張を押し通そうとしていると言わざるを得ない」(前出・別の政治部記者)
この状況を最も憂えておられるのが雅子さまだろう。
「現在先進国で『夫婦同姓』を義務づけているのは日本だけで、国際社会の常識に照らしても異常な状況です。幼少から長く海外で暮らされ、国際的な感覚をお持ちの雅子さまは『夫婦別姓』への抵抗は少ないのではないでしょうか」(前出・皇室ジャーナリスト)
愛娘の結婚を妨げているとしたらなおさらだ。
「雅子さまは伝統が重視される皇室のあり方になじむことができず、体調を崩されたとされています。『夫婦同姓』に縛られ、愛子さまのご結婚への道筋が定まらず迷走しているこの現状に、心を痛めておられるのは間違いない。むしろ、愛子さまご夫妻が『夫婦別姓』でも幸せな家庭を築くことができると率先して国民に示され、新時代の家族観のロールモデルとなることを願われているのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)
古い慣習に縛られ、愛子さまの将来が奪われることはあってはならない。
※女性セブン2025年5月8・15日号