ドラマ『なんで私が神説教』に出演した俳優・吉田晴登
4月26日に放送されたドラマ『なんで私が神説教』(日本テレビ系)第3話は、物語全体のターニングポイントとなる回だった。その鍵を握ったのが、麗美静(広瀬アリス)が担任を務める私立名新学園2年10組の生徒・宮沢圭太。成績優秀な優等生と思われていた彼は、実は学外で“ママ活”をしていた──。
俳優・吉田晴登(24)は、今回の難役にどのように挑んだのか? これから本格ブレイクが期待される吉田の“今”を切り取った。
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──『なんで私が神説教』において序盤のキーパーソンとも言える宮沢圭太役を演じるにあたり、プレッシャーは感じましたか?
「やっぱりプレッシャーはすごく感じましたね。第1話、第2話とコメディ調で進んでいって、第3話の宮沢圭太のエピソードで作品の雰囲気がガラッと変わるんです。
僕の演技にかかってくるんだと気を引き締めて、『なぜ宮沢はママ活をすることになったのか?』ということについて監督たちと話し合いを重ねたり、あとは“トー横キッズ”や“闇バイト”などママ活に少しつながるような現代の社会問題についても調べたりしながら、役作りをしていきました」
──宮沢圭太のエピソードの顛末は、なかなかショッキングですよね。「主人公の“神説教”で、最終的には上手く収まるんだろう」と思いきや、退学になってしまって……。予定調和を裏切る展開でした。
「やっぱり驚きますよね。僕はいち早くクランクアップしましたが、すごく仲の良い現場だったので、またみんなに会いたいなとは感じています」
──生徒役として若い役者がたくさん集まる現場は、なんだか楽しそうですね。
「本当の学校みたいで、すごく和気あいあいとした現場でした。休憩中、スタジオの食堂で一緒にランチしたり、プライベートでもご飯に行ったりして、すごく生徒役同士で仲良くさせてもらっていたんですけど、教師陣を演じる皆さんはそれを上回っていました。お互い名前に『たん』付けで呼び合っていたんですよ(笑)」
ドラマ撮影について振り返る俳優の吉田晴登
──名前に「たん」?
「はい。木村佳乃さんは『よったん』で、小手伸也さんは『こてたん』とか。さすがに僕はそのあだ名では呼べませんでした……(笑)」
──テンポのいい掛け合いや、シリアスとコメディを行き来するような雰囲気が魅力の作品ですが、役者として勉強になったポイントはありますか?
「役同士の絡みが多かったぶん、主演の広瀬さんから学ぶことはすごく多かったです。『コミカルなシーンだからといって、別にオーバーに演じる必要はないんだ』というのは発見でした。広瀬さんは、ちょっとした目線の動きひとつで笑いを生み出すんですよね。
あと、広瀬さんの役って、それこそ“神説教”のシーンとか、とんでもなくセリフが多いんですよ。どうしても気になって、『どうやってセリフを覚えているんですか?』と質問させていただきましたが、とにかくセリフを書いて、それをひたすら口にして覚えているそうです」
雰囲気の良い撮影現場だったようだ
──学園ものの作品ですが、吉田さん自身はどんな学生だったのでしょう?
「クラスの中心でワイワイ盛り上げるタイプではなかったかもしれません。もちろん男友達と一緒にふざけたりすることもありますが、教室の端からちょっと俯瞰で見ているようなところがあって、そういう意味では僕が演じた宮沢とつながるかな」
──『なんで私が神説教』は、“他人と本音でぶつかること”の難しさと素晴らしさを描いた作品です。劇中で、「(生徒とは)程よい距離感で。怒るな、褒めるな、相談乗るな」というフレーズが出てきますが、吉田さん自身はどう感じますか?
「どちらかといえば、思ったことは言ってほしいタイプです。もちろん程よい距離感がちょうどよく感じるときもありますが、それこそ作品づくりをするときなんかは、お互い本音でぶつかることが必要な場面もありますよね」