4ドアクーペ――ボディサイドに目をやると、その言葉に合点がいく。4ドアなのにリアドアにノブがない。正確に言えば、サイドウインドウにうまくデザイン処理で隠されている。
そして大きな特徴のひとつがそのウインドウ形状。まさにクーペと見紛う流麗なボディだが……デザインを優先したためリアウインドウは開かないのだ。ボディサイドをよく見ると、リアのドアにウインドウを収めるスペースがないことに気づく。
「これほどまでにデザインを優先させる判断は、日本のメーカーでは決してできないでしょうね。前後のフェンダーや、ルーフからリアにかけての湾曲したライン、開放感抜群の大きなパノラミックフロントウインドウなど例をあげれば、きりがないほどに特徴的です。インテリアの見栄えや質感もずば抜けて良くなりました」(前出・西川氏)
DS4のいるクラスは日本はもとより世界で、VWゴルフが先頭をひた走る激戦区。その中にあって、かなり個性的なモデルであろう。
10月3日に日本自動車販売協会連合より発表された9月の国内新車販売台数(軽自動車除く)では、前年同月比1.7%増で13か月ぶりに前年実績を上回った。“エコなクルマ”がスタンダードになっている昨今、 そうした基本性能が高まったからこそ、改めて“カッコいいクルマ”を選んでいい時代でもあるのだ。