そして、タイミングを見計らって「いつまでも壁になるのも良くない。譲ってあげるのも先輩の生き方だしな」と言いながら、焼酎のボトルを誰かに渡して立ち上がります。続いて、上着を着ながら「このあとカラオケに行くんだったら、自分に酔った歌や難しい歌ではなく、誰もが歌えるわかりやすい歌を歌ってほしい」というアドバイスも贈りましょう。その潔さと貫録に満ちた引き際に、部下や後輩たちはウットリせずにいられないはず。
こちらの意図がまったく通じない可能性もありますが、少なくとも自分はいい気持になれるので、チャレンジしてみる価値はあります。さらに、幹事に会費を払うときに「少ないけど」と言いながら1万円札をわたせば、全員の尊敬や敬愛が確実に増幅されるし、サブちゃんばりに思いっきり鼻の穴をふくらますこともできますけど、そこまで欲張るかどうかは、懐具合とよく相談したほうがいいでしょう。帰り道が「風雪ながれ旅」な感じになってしまったら悲し過ぎます。