また、米国では米アルミニウム最大手アルコアを皮切りに決算発表シーズンに入る。決算内容や株価への反応が東京市場にも影響を与えることになりそうだ。もっとも、景況感の改善から成長期待は高まっており、決算内容がポジティブ視される展開に期待したいところか。そのほか、国内では指数インパクトの大きいファーストリテイリング<9983>が決算を発表する。
そのほか、日経平均が戻り高値圏でのこう着が続いたとしても、現在の需給状況からは様子見ムードにはつながらないだろう。資金の逃げ足は速いものの、テーマ株などの循環物色が続いているため、手掛かり材料には事欠かないとみられる。話題性では10日に鳥貴族<3193>がジャスダック上場が予定されている。鳥貴族はジャニーズ事務所の人気グループ「関ジャニ∞」のメンバー大倉忠義さんの父親が経営する居酒屋チェーンである。女性投資家の人気が集まりそうである。
なお、政府は北朝鮮による日本人拉致問題に関する関係閣僚会議と国家安全保障会議(NSC)を開き、北朝鮮への独自制裁の一部を解除する方針を決めた。拉致被害者らの解放となれば、安倍政権に対する支持率が上昇すると考えられ、当時の小泉政権同様、株式市場にはプラスに作用する可能性があり、拉致問題の行方も気にしておく必要がありそうだ。