就活時期繰下げが行われる、2016年度採用に向けインターンシップは盛り上がりを見せています。大学3年の夏休みだけでなく、まさに今も行われています。さらに、採用広報活動が解禁となる3月直前の、2月はちょうど大学も春休みに入る頃であり、定期試験も終わった時期なので、各社はこの時期にインターンシップを実施しようと考えています。
企業がインターンシップを行う背景には、早期接触することによる囲い込み、学生への認知度アップ、学生のモニタリングなどの意図があります。インターンシップ=職業体験の場ではなくなっていることもまた事実ですし、プログラムは実に多様になっています。
ただ、学生を甘やかすインターンシップはいかがなものかと思うのですよね。就職情報会社が考えたオリジナリティのないプログラム、その企業の実際の業務とかけ離れたプログラム、エースクラスの社員が学生をちやほやするプログラム……。これでいいのかと思う瞬間はあります。
このように、叱ることで大人の世界の論理を教える。これこそ、大事なのではないかと思うわけです。今回はたまたま、インターンシップのプログラムで取材に応じた私が叱ったわけですが、各社とも学生をお客様扱いするのではなく、大人になるよう育てる取り組みをしないといけないと思うのです。
「叱る」というのもその取り組みの一つです。もちろん「怒る」と「叱る」は違います。叱るは機能的でなければなりません。
最後に、私に叱られた学生さん。自分の行為を正当化するわけではないですが、良い経験をしたと思いますよ。叱れない大人が増えていますから。学生を甘やかすインターンシップ・プログラムも多い中、貴重な体験ですよ。インターンシップ先の企業が皆さんをどう評価したか、わかりませんが、私は皆さんの叱られてくれた経験を評価したいと思います。応援しております!