つまり、まとめて何個か買う場合やお店で食べたい人は専門店に、ドーナツを1個でもいいのでちょっと味わいたい人はコンビニに。そういった棲み分けができやすいので、お客さんを取り合わないのです。
コンビニは店舗数が圧倒的に多いので、ドーナツをよく目にする機会が増えました。そこで、相乗効果で専門店に足を運ぶ人が増えているとみています。実際にミスタードーナツは2014年度、6年ぶりに前年度より売り上げが伸びています。市場は競争相手が増えれば増えるほど、大きくなるという原則があります。消費者もよりおいしい商品に出合える確率が高まりますね。
コンビニのレジ横というスペースは、おでんや揚げものなども並んでいる、ヒット商品の激戦区。ドーナツは、今は登場したばかりで話題ですが、おにぎりやパンと違って毎日食べるものでもないため、どこまで浸透し、定着できるかが勝負。今回、ドーナツが先駆けとなり、レジ横に初めて「おやつ用の什器」が登場しました。あの箱の中に、今後はドーナツではなくカップケーキなど、違うスイーツが並んでいく可能性もあります。季節感に応じてアツアツのホットチョコレートやふわふわのスフレなど、他のスイーツが登場してもおかしくない。夏はひえひえのドーナツなどもいいですね。コンビニは、消費者を飽きさせないよう毎週100種類くらい商品を変えています。そういう意味で、「おやつの箱」の中には、今後も大注目です!