大塚家具の巨大なショールームはどう生まれ変わるか


 だが、前出の松崎氏は、中価格帯をメインに舵を切った新しい店づくりのコンセプトには一定の評価を下す。

「今の時代は、核家族化が進んだことやライフサイクルが早くなっていることもあり、大塚家具に置いてあるような超大型の高級ダンスやソファはニーズに合わなくなっています。

 そんな家具をショールームに寝かせておくぐらいなら、マンションに合うクローゼットや子供が汚しても買い替えが惜しくない価格帯のソファなどを揃える商品構成にしたほうがいいに決まっています。

 また、久美子社長も構想を練っているようですが、インターネット販売やリユース、レンタル家具など、消費者の選択肢を増やす事業を始めれば、新しい顧客を掴んで業績を安定させることも可能だと思います」

 いずれにせよ、久美子氏は目に見える形で速やかに結果を出す必要がある。

「大塚家の資産管理会社をめぐる勝久氏との“法廷バトル”は今も続いているし、勝久氏は大塚家具の筆頭株主という立場を守ったまま、7月には手作り家具や寝具、美術工芸品などを販売する新会社『匠(たくみ)大塚』を設立した。

 久美子氏は否が応でもここで実績を上げなければ、『あれだけ偉そうなことを言っておいて、何をやっているんだ!』と父や株主との対立が再燃しかねない」(経済誌記者)

 かぐや姫が挑む構造改革は、親子の“亀裂”をこれ以上深めないための正念場といってもいいだろう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン