うまいコーナーを作ったなぁと思うのは、『スッキリ!!』(日本テレビ系)の「クイズッス」だろう。これは、「マルゼ」(Qシートや台本に、是非モノの“是”を〇で囲んで表される項目)のイベントやエンタメ情報をクイズというカタチで処理し、「天の声」に山里亮太や柳原可奈子を起用し、ショーアップしているコーナーだ。
『ひるおび!』(TBS系)では、エンディング部分、スタッフロールが流れるタイミングでマルゼを処理。BGMに、これまた番組にとって絡みのあるアーティストによるエンディングテーマが流れてしまっているので、イベントの音声はオフられていることが多いのだが、まぁ、やらないよりはやったほうがいいだろう。
残り(と言ったら失礼だが)をTBSでは、朝4時からオンエアしている『はやドキ!』という番組で、スポーツ紙の当日記事を含め、すべて処理している。これがあれば、会見で見切れることでおなじみの稲垣吉昭芸能デスクの面目も保たれるというところだろう。
『めざましテレビ』(フジテレビ系)や『ZIP!』(日本テレビ系)のように、芸能ネタだらけ(のように見える)の番組は別だが、その他の番組は、芸能デスクのストレスが溜まる一方だと思う。
芸能プロダクションからはつつかれ、“芸能嫌い”な自局のプロデューサーからは冷たくされ…、だから、リポーターと共に地方局に出演し、そこでストレスを発散させるように芸能イベントネタをたっぷり扱う。
こうして、リポーターたちが地方局のレギュラー番組をハシゴしているせいで、東京のイベント現場でマイクをもつのはディレクターばかり。だが既にリポーターのような話術を会得したディレクターもいるし、タレント側もベテランリポーターよりもそうしたディレクターのほうがツッコミやすいのか、それはそれで、けっこうおもしろいことになっているように思う。
取材に来てほしい主催者とタレント側。行きたくても行けない芸能デスクとリポーター…。せっかく取材をしても、“当日ネタ”で吹っ飛ぶことも多い芸能ネタだが、年末のこの時期は、『紅白歌合戦』関連や、さまざまな賞関連のネタで、ワイドショーにおける尺が増えるというのが恒例だ。
ワイドショーと芸能イベントは「持ちつ持たれつ」。互いに、もう少し、うまく付き合ってもらえないものかと思う今日この頃である。