スポーツ

角居勝彦調教師 ウオッカが有馬記念走らなかった理由を述懐

 競馬にあまり詳しくない人でも、12月最後の日曜日に行われる有馬記念の存在は知っているのではないだろうか。最高潮に盛り上がる年の瀬のグランプリだが、ファンと厩舎サイドとの間には微妙な温度差がある。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポストでの連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、ウオッカが2008年、2009年と年度代表馬となったのに有馬記念を走らなかった理由を語った。

 * * *
 ファンにとって有馬記念は一年の最後を締めくくる大事なレース。「終わりよければすべてよし」ということで予想を的中させて新年を迎えたいことでしょう。しかし、その年のチャンピオンを決めるグランプリという位置付けが、舎としてはもうひとつピンとこない。「お祭り」という感じでしょうか。

 年が終わるという意識が薄いせいです。リーディング争いなどの数字はリセットされ、少しレースの間隔も開きますが、競馬は続いていきます。仕事を休んでのんびりできるわけでもない。年明けの金杯にエントリーするときにはなおさらです。

 さらに、コース形態の問題がある。コーナーが6回ある中山の2500メートルは単純な力勝負にはなりません。駆け引きする局面が多く、小回りが上手で器用な馬が合う。

 ウオッカには合いませんでした。

 2007年はダービーを勝ちJCでも古馬相手に健闘しましたが、有馬では勝ち馬から2秒以上離されての11着。器用さがなく、これは合わないと判断した。翌2008年は安田記念、天皇賞・秋と勝ち、年度代表馬となったのに有馬には使いませんでした。2009年もJCなどGIを3勝して連続代表馬に選出されたものの、「お祭り」では走らせませんでした。

 ともにファン投票では1位だったと記憶しています。投票してくれた方には申し訳ないことをしました。

 一方2006年2着だったポップロック(1着はディープインパクト)のような器用な馬には有馬は合う。ポップロックの重賞勝ちは目黒記念だけなのに、強豪馬の中で善戦健闘しました。適性だな、と思います。

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン