国際情報

韓国の態度が根本的に変わらぬ限り放っておけばよいと大前氏

 韓国経済はいまだに「中進国のジレンマ」から抜け出せないでいると、経営コンサルタントの大前研一氏は指摘している。中進国とは、GDPが2万ドル~3万ドルの「先進国」手前の段階である。これらの国は、しばしば為替や労働コストが高くなって競争力を失い、GDPも3万ドルに近づくと落ちるという動きを繰り返す。韓国がその状態から脱するためには何をしたらよいのか、日本は韓国とどのように接していけばよいのか。大前氏が解説する。

 * * *
 韓国の若者たちの間では新たな言葉が流行している。「ヘル朝鮮(地獄の朝鮮)」だ。超競争社会で縁故採用が跋扈(ばっこ)する韓国は、カネとコネがない人間にとっては夢も希望もない地獄であるという意味で、現地紙の『東亜日報』がいち早く報じた。

 国際情報誌『SAPIO』(2016年1月号)に掲載された韓国在住ジャーナリスト・藤原修平氏のレポートによると、「ヘル朝鮮」はネットで急速に広まり、昨年11月14日にソウルの光化門広場一帯で開かれた反政府集会で大々的に用いられた。韓国の若者たちは大学を出ても就職難にもがき苦しみ、首尾よく大企業に入れたエリートでも、多くは40代で退社を余儀なくされてフライドチキン屋のオーナーになるのがオチだという。

 もともと韓国人の多くは本音では自分の国を嫌っていたが、いよいよ韓国という国の理不尽な現実に対し、国民が正面切って「HELL NO!」と言い始めたわけである。

 こうした現状を踏まえると、日本は急いで韓国との距離を縮める必要はなく、国全体として韓国の態度が根本的に変わらない限り、放っておけばよいと思う。まだしばらくは韓国が何を言おうが無視して様子見=韓国パッシングするスタンスが賢明だろう。

 それは別に韓国を見放すわけでなく、いくら日本を批判しても自国の改善にはつながらないことに思い至り、自分たちが真の先進国になるためにはどうすればよいか、冷静に考えられるようになるまで待つ、ということである。

 それは、韓国にさらなる苦難をもたらすかもしれない。では、これから韓国はどうすべきなのか?

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン