ファッションプロデューサーの植松晃士さんが、世の中のオバさまがたが美しくかつ健康的に生きていくためのアドバイスをします。今回は、ダイエットがテーマです。
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皆さま、ご機嫌よう! 2016年も、はや1か月が過ぎました。そして私の周囲では例年通り、「お正月に食べすぎて太っちゃった」という会話があちらこちらで交わされております。
こう言われたら、「ほんと、私もよ」などと言って同調するのが、大人のたしなみというもの。心の中で、「あなたが太ってるのはいつものこと。お正月だけじゃないでしょ?」と突っ込みを入れても、決して口には出しません。
私は自他共に認める万年ダイエッターですが、長年の観察からわかったことがあります。太ってる人に限って、いつもいつも「やせなきゃ」と言ってるんですよね。ポイントは、「やせなきゃ」って“言うだけ”という点です。
私自身、夜は仕事の会食が多いため、朝と昼はカロリー制限しています。具体的にはほぼ毎日、朝は野菜ジュース。昼はせいろ(いわゆる、もり蕎麦ですね)。こうでもしないと、あっという間に太ることが経験上、わかっているからです。
ところが、いつも「やせなきゃ」と発言しているかたとランチに行くと、必ずといっていいほど天ぷら蕎麦や蕎麦と丼物のセットを注文します。ダイエットする意志がまったくないとしか思えません。
先日はとても親しい女友達がこうしたので、「あなたの“やせなきゃ”発言は、今後、いっさい聞きたくないわ。もうやせなくていいんじゃない?」と言ってしまいました。
「なんてひどいことを!」と思われるかもしれませんが、ダイエットの仕組みは、とてもシンプル。摂取カロリーが消費カロリーを下回ったらやせる。これだけです。
やせるためには、運動して消費カロリーを増やすか、節食して摂取カロリーを減らすか、このどちらかしか方法はありません。
「お正月の“せいで”太っちゃったから、“明日から”ダイエットするわ」と、言い訳がましいことを言ってる人は、たった今、ここで覚悟を決めましょうよ。一生、“小太りキャラ”で通すという覚悟を。
思い出してみてください。ドラマでもアニメでも、ヒロインの隣で常に笑いを誘う、三番手くらいのキャラクターは、たいてい小太りでしょ?
『水戸黄門』でいえば、うっかり八兵衛さん。『ゴレンジャー』でたとえれば、キレンジャーのポジションです。