風間が所属するジャニーズでいうと、『あさが来た』で波瑠の義弟を演じる桐山照史は、『ザ少年倶楽部』(BSプレミアム)の司会者。件の柄本佑と宮崎あおいの次男役・西畑大吾は関西ジャニーズJr.で『ザ少年倶楽部』出演歴もあるし、実は『ごちそうさん』にも出ていた…と、こうした“パターン”も挙げだしたらキリがない。
朝ドラから知名度が全国区となり、仕事が広がるというのは芸能関係者の間ではずいぶん前から知られていること。「ヒロインやメインキャストでなくていいから、なんとか朝ドラに」と狙っているプロダクションは少なくないのだ。
それは『あさが来た』キャストの所属事務所を調べてみると一目瞭然だ。たとえば、玉木宏と“藍之助”森下大地は同じ事務所。前述の桐山照史と西畑大吾も同じだし、ディーン・フジオカと“ふゆ”清原果耶も同じ所属事務所。清原と“渋沢栄一”三宅裕司は、担当マネジャーまで同じだ。
そして波瑠は『ゲゲゲの女房』の向井理と同じ事務所。「朝ドラのヒロインをやってしまうと、清純なイメージがつきすぎて、脱皮するのが難しい」と言われていたのも今は昔。さらには、朝ドラの脇役からヒロインへジャンプアップする“パターン”もできつつある。
ご存知のとおり、『花子とアン』でヒロイン・吉高由里子の妹役だった土屋太鳳は『まれ』のヒロインに。『ごちそうさん』でヒロイン・杏の義妹役だった高畑充希が次期朝ドラ『とと姉ちゃん』のヒロインに抜擢されたことは一般紙でも話題を呼んだ。
件の清原果耶はまだ14才になったばかりなのでかなり先になるとは思うが、十分、朝ドラのヒロイン候補だろうし、波瑠の娘役・千代を演じる小芝風花は最有力。彼女については、事務所の幹部がわざわざ週刊誌編集部に「もっと、取り上げて」「盛り上げて」と連絡してくるほどの力の入れようだと聞く。
千代の親友“宣ちゃん”役の吉岡里帆も後半に出て来た強みで、これからの活躍が楽しみである。
実は小芝風花は5年前、「イオン&オスカープロモーションガールズオーディション2011」でグランプリを獲得。実写版『魔女の宅急便』でキキに大抜擢されるも、その後が続かないでいたし、高畑充希がホリプロ創業45周年を記念して主催した『山口百恵トリビュートミュージカル プレイバックpart2~屋上の天使~』の出演者オーディションに合格したのは11年も前のことだ。
CMでは、みずほグループが朝ドラ一色。『あまちゃん』の福士蒼汰、『花子とアン』の鈴木亮平、『マッサン』の玉山鉄二が共演している。そして女性のCMクイーンは、『あまちゃん』の有村架純、松岡茉優、『純と愛』の吉田羊なのだから、朝ドラ効果は凄まじい。
ちなみに『純と愛』でヒロイン・夏菜の先輩ホテルウーマン役をしていて、その後、スピンオフドラマのヒロインにもなった吉田羊は、『ゲゲゲの女房』で本当にチョイ役として出演していたのである。
こうして、脇役陣がどんどん羽ばたいていくので、『あさが来た』のキャストたちの活躍も約束されたようなもの。ちなみに、現在、GUのCMで頻繁に露出がある波瑠は4月から『世界一難しい恋』(日本テレビ系)で嵐の大野智の相手役をするのだが、そこには“亀助”三宅弘城も出演する。
そういえば、『あまちゃん』の福士蒼汰、荒川良々に鉄拳のパラパラ漫画まで「いただいた」フジテレビ系『海の上の診療所』はあまり奮わなかった。視聴率三冠をひた走る日テレが、朝ドラキャストをどう料理するのか、注目が集まる。