平野:これがけっこうウケたので、あだ名をつけるのが趣味になりまして、ある首相経験者には「へそから下はオットセイ」と……。
村上:それ、森喜朗だろ!
平野:やめてくださいよ! それで調子に乗っていたら、宮澤喜一さんに内閣不信任案の恨み(※注)で私もあだ名をつけられて「永田町のナマズ」と。
【※注/1993年、宮沢内閣に対する野党からの内閣不信任案が、自民党内から造反が出て可決され衆議院が解散。政権交代につながった。平野氏はその仕掛け人といわれた】
そういうわけで、ナマズが地震の話をしますが、村上さんは熊本の大地震は安倍政権に有利にはたらくとおっしゃいましたが、逆だと思います。実は先日、出雲の神様に呼ばれましてね。大国主命に。
筆坂:何を言い始めるんだ、この人(笑い)。
平野:まあまあ、比喩として聞いてください。大国主命に呼ばれて、出雲大社にお参りしたら、“気象庁が噴火とか地震とかまで担当するのはおかしいじゃないか”という神様のお告げがあったんですよ。
東:その通りです。
平野:非常事態というのは、実は戦争じゃないんですよ。中国が攻めてくるより、大地震や津波で崩壊する確率のほうが高い。戦争が専門の自衛隊とは別に、非常事態に対応する専門の組織をなぜ置かないんですか。人間の驕りじゃないのかというのが、出雲の神様のお告げ(笑い)。せっかく“国譲り”したのにと嘆いていますよ。
村上:それは安倍さんが山に籠もって体得しないとダメですよ。安倍さんは山に籠もりなさい!
筆坂:平野さんのおっしゃる通りで、気象庁がなんで地震までって思いますよ。地震庁とか災害対策庁とかが必要ですよ。一方で、テレビなんか見ていると地震学者が出てきていろんなこといっているけど、まだ何にもわかっていないんだよ。予知できないのだから、緊急時にどう国民の安全を守るか、被災者を救援するか、国土を強靱化するかですよ。
※週刊ポスト2016年5月6・13日号