「番組プロデューサーには、自分がやるときは敬愛するアーティストを選びたいという気持ちがあります。民放ドラマの場合は、アーティストがすでに作っていた曲を局が『借りる』パターンも多いのですが、朝ドラの場合はその都度アーティスト側にオファーをかけるのが通例。『あなたに作ってほしい』とオファーされて作る機会は大物といえどそんなにあるものではないので、いつもと違った新鮮さはあると思います」
現在放送中の『べっぴんさん』プロデューサーの堀之内礼二郎氏は、主題歌の発表時に「もし彼らに『べっぴんさん』の主題歌を作ってもらえたら(中略)考えただけでワクワクが止まりませんでした」とコメントを出していた。“ミスチル”桜井和寿も、「『べっぴんさん』との出会いが、僕らにまっすぐな希望の歌を与えてくれました」とコメント。まさに相思相愛の関係だ。朝ドラのブランドがあるから成立しているともいえるが、このような大物起用は今後も続くのだろうか?
「ヒロインも最近は高畑充希さんや有村架純さん(来年4月から放送の『ひよっこ』ヒロイン)など、すでに実績のある女優さんが選ばれる傾向がありますが、かつてはオーディションで無名女優を抜擢することが多かった。主題歌についても、『オーディションをやって彗星のごとく新人アーティストをデビューさせたい』という気鋭のつくり手が現れれば、別の流れが生まれる可能性はあるでしょうね。ただ、今は成功パターンが出来上がっているので、しばらくはビッグネームの起用が続くと思います」
無名であれ大物であれ、アーティストからいい音楽が届けられることを期待したい。