二刀流として開花した大谷翔平が日本ハムを日本一へと導き、セリーグでは広島が25年ぶりのリーグ優勝に沸いた2016年のプロ野球。2017年のペナントレースはどうなるのか、どこよりも早く順位予測。現役時代に阪神で左の中継ぎエースとして活躍した遠山奬志氏は、今季リーグ制覇を果たした日本ハム、広島をともにBクラスと予測した。その理由とは──。
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2016年シーズンのソフトバンクとヤクルトもそうだが、他チームからのマークが集中する中で連覇を成し遂げるのは簡単なことではない。広島と日本ハムはAクラスに留まるのも難しいという予想にさせてもらいました。
特にローテーションの要で、チームの精神的支柱だった黒田博樹が抜けた広島は厳しいでしょう。勝ち星の単純計算では10勝でも、黒田の投げたイニング数は150あります。その穴を誰が埋めるのか。
2016年はマエケン(前田健太)がいなくなった分の15勝を野村祐輔(27)とジョンソン(32)がカバーし、206イニングスの穴はドラフト1位の岡田明丈(23)、中継ぎのジャクソン(29)、ヘーゲンズ(27)で埋めた。
しかし、ジョンソンはある程度計算できるにしても、野村に2年連続でチームの勝ち頭になる実力が本当にあるのか。その他の若手もどこまでやれるかわからない。他球団がこぞってエース級をぶつけて潰しにくると考えれば、4位が精一杯ではないか。
広島が沈むなら私の古巣の阪神……といいたいところだが、糸井嘉男(35)の加入は評価できるものの、計算できる先発のコマが1枚も2枚も足りない。金本知憲・監督の若手起用にしても、この1年でどれだけ成長したかは見えてきていない。OBとして過大評価しても、なんとかAクラス入りできるくらいの位置。
むしろ勢いがあるのはDeNAでしょう。勝ち頭の山口俊(29)は抜けるが、今永昇太(23)、石田健太(23)、三上朋也(27)、砂田毅樹(21)ら若いピッチャーが伸びてきているし、ストッパーの山崎康晃(24)も盤石。投手陣はこの先5年は安泰に見えるし、野手も成長著しい。主砲の筒香嘉智(25)もまだ進化の途上にあるし、チームとして機動力もある。ただ、若さゆえの経験不足だけがネック。