大谷翔平が日本ハムを日本一へと導き、セリーグでは広島が25年ぶりのリーグ優勝に沸いた2016年のプロ野球。2017年のペナントレースはどうなるのか、どこよりも早く順位予測。辛口評論でお馴染みの江本孟紀氏は、12球団すべてに手厳しい評価を下している。いったい、来季のペナントレースはどうなってしまうのか? 江本氏が解説する。
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結局ね、セもパも大混戦になると思いますよ。一応、つけろというから順位予想をしてみましたが、当たる気がしませんわ。
セリーグは「巨人が優勝!」と断言したいけど、FAで獲ったのが森福允彦(30)と山口俊(29)じゃあ勝ち星は計算できない。ついでかおまけか知りませんが、FA3人目の陽岱鋼(29)にしても、これまでの成績をよく見たらシーズンを通して3割を打ったことがない。守備固めの補強にならなければいいけどね。
これならまだ、金本阪神の機動力野球にピッタリの糸井嘉男(35)のほうが、ハマった時の怖さはある。ただ、発展途上の若手が多い戦力を冷静に見れば、糸井が加わっただけじゃ優勝は厳しい。
広島は16勝の野村祐輔(27)と15勝のジョンソン(32)に昨季以上の勝ち星は望めないでしょう。それじゃあ黒田博樹の穴を埋めようにも、ない袖は振れませんわ。
DeNAは山口が抜けたし、ラミレス監督がどんな野球をしたいかもよくわからない。貯金をどんどん献上する“横浜銀行”に逆戻りするようだと、戦力で頭一つ抜けている巨人は楽になるでしょうね。