昔から「40にして惑わず」と言うが、人生100才の現代では「還暦しても惑う」もの。体力や気力の衰え、これまで過ごしてきた人生への納得と同時に「これでよかったのか」という後悔、「残された時間」への焦り…。
ユーミン「小池さんがキャスターバリバリの頃に、私も黄金期でした。1980年代から1990年代にかけてですね」
小池「バブリーな頃ね。いつか終わりが来るだろうなと思ってました。古くから住んでいる土地が何十億円になったり、ゴルフ場の会員権が3億円も4億円もする。これは続かないなと思ったら、実際に続かなかった。みんな“欲”なんです。結局、“欲”こそが世の中を動かしていると思うわ」
ユーミン「小池さんはいわゆる世俗的な“欲”はもうお持ちじゃない?」
小池「まったくないですね。今回、知事報酬を半分にしちゃったり。思い切りがいいというか、失うものがない。怖いよね、そういうのって」
ユーミン「でもそういう人のほうがリーダーになれますよね。守るべきものがあると弱くなるじゃないですか」
小池氏の精神的な強さに感心しながら、ユーミンはこう続ける。
「(小池さんは)決して感情的にならない。感情的になったら負けでしょう? すごいなと思うんです。訓練ですか?」
小池は「怒り」はあるが、「怒る」ことはないという。頭にきて、ふつふつと沸いてくる「怒り」は避けられない。
「だけど、そういうのはジーッと溜め」て、「人の前で『怒る』ことは久しくない」と小池氏は言う。
惑うことも迷うこともある。でも、「欲」を抑え、「怒り」など負の感情をコントロールすることは、還暦を超えた人生経験のなせる技なのかもしれない。
「収録後、ユーミンが『まだ迷いがある』と小池さんに告白すると、小池さんは励ましの言葉をかけていました。今度、一緒に食事しようという約束もしたようです」(前出・ラジオ関係者)
※女性セブン2017年3月16日号