連覇を狙う日本ハムについては、各氏とも「キーマンは大谷翔平」と口を揃える。投手としては不安が残るが、金村氏はむしろ“好材料”とみる。
「大谷がDHに専念すれば、本塁打、打率、打点といった打撃タイトルを獲るんじゃないか。昨年、打者のみで出場した時のチーム成績は50勝31敗2分。中田翔(27)、レアード(29)と組む中軸打線は脅威ですよ」
一方の広島は、黒田博樹の引退が響くとの予想。
「黒田が投げた150イニング、10勝をどうするか。昨季は前田健太(28、ドジャース)の穴を野村祐輔(27)が埋めたが、2年連続最多勝は無理だし、打撃陣も昨年はできすぎ。各選手が昨シーズンを超えられず、チーム成績も落ちるだろう」(江本氏)
もちろん、昨季日本ハム、広島の優勝を予想した人は少なかったように、野球には「一発逆転」のドラマがある。今季、奇跡を起こし得るチームはどこか。江本氏は、昨季パ・最下位のオリックスに注目する。
「活躍していないので印象は薄いが、選手層は意外に厚い。シーズンが始まるとダメになる不思議な球団です(笑い)。しかし、投手陣は復活にかける金子千尋(33)、3年連続2ケタ勝利の西勇輝(26)にディクソン(32)と揃っている。今年あたりは間違って2位にくるんじゃないですか」
金村氏も、昨季セ・最下位に沈んだ中日を推す。
「森新監督はセ・リーグの最高齢監督で、どこの監督よりもチームの内情を把握している。攻撃は土井正博、森脇浩司両コーチに任せて、投手出身の監督が投手陣をしっかり見れば、一発逆転もあり得ると思います」