開幕から驚異の打棒を誇った日本ハム・大谷翔平(22)に思わぬアクシデントが襲った。左大腿二頭筋肉離れで復帰までおよそ6週間──。「たかが肉離れ」とあなどってはいけない。今回のケガは、調べれば調べるほど指揮官・栗山英樹監督の「判断ミス」という側面が大きいのだ。
「お金をいただいて野球を見てもらっている以上、出場するからにはファンの前で最高のプレー、全力プレーを我々はしなければならない。全力プレーができない選手を出さないのも監督の仕事だと思う」
横浜DeNA前監督で野球解説者の中畑清氏はこう断言する。昨秋に痛めた右足首の影響でWBC出場を辞退した大谷は、打者“一刀流”で開幕を迎えた。4割を超える打率を残す一方、4月1日の西武戦では、内野安打時に痛めている右足で一塁ベースを踏んだことで栗山監督を激怒させた。「全力疾走禁止令」が出されていたためだ。
それからまもなく、ついに大谷はパンクしてしまう。4月8日のオリックス戦に3番DHで出場した大谷は、走塁の際に左太もも裏を痛めて途中交代。検査の結果、左大腿二頭筋の肉離れと診断された。
「翌9日にはインフルエンザも発症。体調回復を待ってからリハビリが始まるが、5月30日開幕の交流戦までに一軍復帰できるかは微妙。投手復帰も白紙となった」(スポーツ紙記者)
栗山監督は「すべては僕の責任」と非を認めているが、それが過失であれ故意であれ日本の「スポーツ人間国宝」を傷つけた“罪”は軽くない。
熱血指導で「鬼平監督」と呼ばれた元阪神監督の藤田平氏も栗山監督の起用法に疑問を投げかけた。