今の御時世、下手をしたら人生を棒に振りかねないのが「不倫」。しかし、だからといって止められないのが人間というもの。特に女性の不倫は高齢化も進んでいるようだ。
かつては40代で恋愛は終わりだと思われていたが、ここ10年で、その傾向は変わったと言う。『不倫女子のリアル』(小学館新書)などの著者・沢木文さんはこう話す。
「特にバブル世代の40代後半から50代は恋愛にアクティブ。肉体的にも精神的にも若々しく、今、不倫を上手に楽しんでいるのはこの世代ですね」
不倫を遊びと割り切り、家庭を壊さないようにしているのが、バブル世代の不倫の特徴。「ひとりの男性と長くつきあわないか、関係は1度きりにする」「相手には既婚者や立場のある男性など、秘密を守れる相手を選ぶ」などのルールを決めているという。
しかし、もし夫にバレたら、どうなるのか。離婚問題を多く扱う弁護士の堀井亜生さんに聞いた。
「妻と相手の男性のそれぞれが、夫に慰謝料を払うケースも。相場はケースにもよりますが、100万円以下が多いですね」(堀井さん)
ただ実際は、夫が自ら気づくことはあまりなく、夫から調査依頼がある時はたいてい、妻が自慢気にバラしてしまうケースがほとんどだと、リッツ横浜探偵社・山村佳子さんは言う。
「実はモテることや、女としての魅力を夫にも知らしめたいと、妻自ら、口を滑らしてしまうのです」
夫が妻の不倫を知っても、慰謝料の請求までするのはまれで、一度は許すという人、それどころか、“相手の男と妻を別れさせてほしい”と依頼するケースの方が多いという。しかし、夫が許してくれても、たいてい子供は許してくれない。不倫の鉄則は“バラさないこと”なのだ。
◆恋はスパイスでも不倫は毒薬と心得て
不倫の数に比例して、トラブルも、5年で約2倍に増えていると堀井さんは言う。
「相談で多いのは男性からで、不倫相手の女性から“自殺してやる”“奥さんや会社にバラす”などと、おどされるというもの」(堀井さん)
こういうケースはW不倫に多く、不倫相手との結婚を考えるまで思い詰めてしまうのだという。