■1人の医者が4つ以上の診療科目を兼任している
1人で多くの診療科目を持っている医師ほど、経験豊富と考えるのは早計だ。むしろ医療ミスの危険性が高まる可能性があると指摘するのは開業医の北野國空氏だ。
「人手が少ない病院が多くの診療科目を掲げている場合は、1人の医師が複数の科を診る必要が生じる。これでは医師の疲労度が増すのは間違いない。1人で持てる専門科目は2~3つが限界で、4つ以上の診療科を1人の医師が受け持つ病院は注意すべきです」
医師の優劣を見分けるポイントを医療ジャーナリストの油井香代子氏が解説する。
「重要なのは担当する“看板”の多さではなく、その医師が困った時に専門医を紹介できるかどうか。症状が改善しないのに、『様子を見ましょう』と繰り返して別の病院を紹介しない医師はただ患者をつなぎとめておきたいだけで、有効な治療の手立てがない場合が多い」
※週刊ポスト2017年6月2日号