調子が激変してしまうのは投手だけではない。打者も調子を崩されることを中畑氏は懸念する。
「パ・リーグのピッチャーは、ソフトバンクの千賀(滉大、24)が各チームにたくさんいるような感じだよ。
首位の楽天にしても、ストレートのパワーで押す則本(昂大、26)や、変化球のキレで打者を翻弄する岸(孝之、32)ら先発陣が揃っている。最後も、クローザーの松井(裕樹、21)がきっちり締める。きちんとした勝ちパターンができているから強い」
そうしたパ・リーグの投手陣と対峙したとき、阪神打線にも異変が起きてしまうのか。
「今季の阪神は、外国人選手なしで打順を組んでいる。当時のDeNAと違って、好不調の波が小さい日本人選手だけで軸を作っているので、大崩れはしにくい。起用された若い選手が活躍することで、それがチーム力の底上げにもつながってきた。
ただ、そうして勢いに乗る阪神の若手が、初めて対戦する投手に『パ・リーグのピッチャーってすごい』と気圧されてしまうと、大きな壁にぶち当たることになる。チームの勢いが止められ、2年前のDeNAと同じように下降する心配もある。そうすると本当にしんどい交流戦になるでしょうね」