いずれにしても、芝でなかなか勝てないとダートに活路を見いだそうとする。「ダート使ってみたい病」(笑い)です。もしかしたら、ダートでは無類の強さをみせてくれるかもしれない―春は芝でGIを勝ちながら、秋にダート1600メートルを1分33秒3で走ったクロフネのような能力を秘めているかもしれない―調教師にもそんな希望的観測があります。
しかし、そうはうまくいかない。芝での軽い走りに慣れてしまった馬は、砂の上でもやはり軽く走ろうとするので上滑りしがちです。つまり力を出し切れない。プラス相対的な理由。ダート路線をずっと走ってきた馬はしぶとく強くなっている。ダートで重賞を勝ち負けできるようになった馬の陣営では、もう芝に戻そうなんて思いはない。
角居厩舎ではJC2着もあったデニムアンドルビーが21戦目で初ダート。GIフェブラリーSで16着。やはりJC2着ラストインパクトも31戦目で東海S(9着)、平安S(8着)を使った。いずれも手厳しく跳ね返された感じです。
その他、ディープインパクトの半弟モンドシャルナも30戦目にして初ダートに挑戦しましたが最下位。一方、芝で新馬勝ちしたネオアトラクションは14戦目からダートに替わり、転向2戦目で勝ってくれました。昇級後は今ひとつですが、もう少し様子を見たいと思います。