この選手が打てば勝つ――。どのチームにも、勝利のキーマンやラッキーボーイがいる。2位の阪神に8ゲーム差をつけ、前半戦を折り返した広島で言えば、バティスタが該当するだろう。6月3日、ロッテ戦で代打逆転2ランを打って衝撃的なデビューを果たして以来、これまで本塁打を放った試合は6戦全勝(計7本、1試合2本が1回。記録は7月12日現在。以下同)。
7月10日のDeNA戦では0対1の7回裏1死二塁の場面に代打で登場すると逆転2ランを放ち、ヒーローインタビューではクレート通訳のたどたどしい日本語で爆笑をさらった。広島では菊池涼介も今季8本塁打を放ち、その試合は全勝(7 勝)している。他に、セ・リーグで5本塁打以上打って“無敗”の選手は、DeNA・桑原将志(9本、7勝0敗)、阪神・福留孝介(7本、7勝0敗)がいる。野球担当記者が話す。
「上位チームは必然的に勝ちに繋がる傾向が強いですが、バティスタや菊池、桑原のようにムードメーカーが打つとチームに勢いが出るという側面もあるかもしれません。広島の新井貴浩も7本塁打で5勝1敗と、やはり高い勝率を誇っています」
一方でツキのない男もいる。今季、マギーに押し出された格好で控えに回るケースの多くなった巨人の村田修一だ。前半戦最後のヤクルト戦で本塁打を打った試合で、ようやく今季初勝利を収めたが、それまで4連敗を喫していた(1勝4敗)。