アイコスユーザーが、本体をオシャレなケースに収めたり、カラフルなデコシールを貼ったり、スティックキャップの色を変えたりするなど、自分だけのカスタマイズを楽しんでいるのだ。もちろんプルーム・テックも専用のキャリーケースやキャリーケースのカスタマイズ用ステッカー、マウスピース、プルーム・テック立てかけられるウッドスタンドまで多数のアクセサリーを用意している。
まるでiPhoneをはじめとするスマホアクセサリーが流行っているのと同じ現象が起きているのだ。「このガジェット感がたまらない」とSNSでカスタマイズした加熱式たばこの写真をアップするユーザーも続出する現象に、JTの高橋氏も驚いている。
「昔からジッポーや灰皿など喫煙具にこだわりを持つコレクターもいましたが、いまのアクセサリー人気はその比ではなく、さらなる普及に向けて大きな可能性を感じます。
ただ、従来のたばこにはなかった興味を持っていただけることは嬉しい限りですが、将来的には加熱式たばこという新しいカテゴリー自体が健全に成長し、嗜好品として定着させることが第一。もちろん、他社製品とのシェア争いもありますが、まずは業界全体で加熱式たばこを大事に育てていくことが必要だと思います」(高橋氏)
世は受動喫煙防止の強化から屋内禁煙を徹底する規制案も飛び出しているが、加熱式たばこの扱いをめぐっては宙に浮いている状態だ。
「プルーム・テックは燃焼に伴う煙が発生しないうえに、副流煙が出ませんし、たばこベイパー(たばこ葉由来の成分を含む蒸気)に含まれる健康懸念物質も従来の紙巻きたばこの煙に含まれる量に比べて約99%も低減されています。それでいて紙巻きたばこと同じように規制されていくのは過度だと思います」(高橋氏)
新しい喫煙文化の幕開けともいえる加熱式たばこ。今後どこまで愛好家を増やすことができるか。
■撮影/内海裕之