場所の最中、こんなしょぼい場所なら金返せ、という声を聞いた。どうせつまらないと二〇一七年九月場所を見過ごした方々は、もったいないことをした。まさかのカド番豪栄道独走、そして「十一日終了時点で三差から」と「四つの金星を配給していながら」という二つの点で史上初の逆転優勝。通路に日馬富士にとっての前みつ相撲の師匠、元安壮富士の杉野森清寿氏の姿が見え、それも私にはうれしかった。
千秋楽翌日、もうドキドキしないでいいのに胸の痛みが治まらず病院に診てもらったところ、肺炎との診断。食事を摂っていないだろうとも指摘された。日馬富士にしびれたせいで肺炎にかかったのならば本望だ。
※週刊ポスト2017年10月27日号