安倍晋三首相(63)と加計孝太郎(加計学園理事長・66)の私的交流が政界スキャンダルに発展した“発端”は、安倍昭恵夫人(55)がフェイスブックに載せた「悪巧み写真」だった(※)。だが、そうした“悪だくみ”の匂いを漂わせる別の写真が存在することは知られていない。そこに写る人物は「大阪医療界の寵児」として知られる人物である。
【※男たちの悪巧み:昭恵夫人が2015年12月24日、この言葉とともにフェイスブックに投稿した、安倍氏と友人たちとのプライベート写真。左から加計孝太郎氏、高橋精一郎氏、安倍氏を挟んで増岡聡一郎氏。会合は、増岡氏が専務を務める東京駅前の鉄鋼ビルディングで行なわれた】
ノンフィクション作家の森功氏がこの“別の写真”についてレポートする。(文中敬称略)
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「ああ籔本さん、私は総理を介して知りましたが、お二人がどういうご縁でお付き合いが始まったのか、わかりません。スリーハンドレッドのゴルフのとき、松崎勲君といっしょにラウンドしようとなり、それでもうひとり誰かいないか、となった。たしか『それならヤブちゃんがいいのでは』と総理がおっしゃったんだったと思います。それで初めてお会いしました」
東京駅八重洲口に隣接する鉄鋼ビル専務の増岡聡一郎(55)に聞くと、そう答えてくれた。スリーハンドレッドクラブは東急電鉄二代目社長、五島昇の肝煎りでつくった日本屈指の名門ゴルフ場として知られる。メンバーは厳選された政財界の著名人300人しかいない。祖父の岸信介の代からクラブのメンバーとなってきた安倍晋三は、短い休暇のときにしばしばここを利用してきた。