この4月から実施される診療報酬の改定で、政府は大病院への受診から“かかりつけ医”へのシフトを図っている。かかりつけ医の良し悪しを見分けるためには、実際に受診して判断できる場面がある。浅草クリニック副院長の内山伸医師が教えるポイントは「触診」だ。
「『手当て』という言葉があるように、患者さんが不調を感じている部分を正確に把握するためにも、触診は現代医療でも有効と考えられています。
とくに初診の時に、まったく患部を触らずに診断を下そうとする医者は、患者の言葉だけで判断をしているのと同じ。それでは重大な病気を見過ごす可能性もある」
◆新しい設備をどんどん導入している
古い医療機器ばかりが置いてある病院は、医師が新しい医療情報を取り入れていない可能性があるし、新しい機器なら発見できていたはずの病気を見逃してしまいかねない。だが、逆に最新機器や設備を入れすぎている病院も注意が必要だ。
「最新機器や設備のリース代が高額になるため、不必要な検査や治療を行なって診療報酬を稼ぐ例があります」(内山医師)
精密な検査や最先端医療は大病院でも受けられる。過剰な設備はかかりつけ医には不要なのだ。