トランプ米大統領による関税計画の影響は見極めが必要だが、米雇用統計が通過し、VIX指数も低位安定のなか、市場は落ち着きをみせてくるだろう。地政学リスクについても、5月までは小康状態といったところである。

 一方で、森友学園への国有地売却をめぐり、財務省近畿財務局の担当部署で対応に当たった男性職員が自殺したとの報道から、国内政治不安が高まる状況には注意が必要であろう。その他、破産した仮想通貨交換業者、マウントゴックスの破産財団は2000億円相当の仮想通貨を管理しており、これを放出すると報じられている。個人主体の売買が大きい仮想通貨の売却影響が株式市場へも波及しているとの見方もされよう。

 今週は14日にドイツのメルケル首相が4期目の就任宣誓を行う。欧州も落ち着きをみせてくるとみられるなか、日本は国内の政治リスクを警戒する必要から、積極的には動きづらそうだ。SQが通過し市場は期末モードにも入る。機関投資家の積極的な売買は引き続き手控えられ、先物主導によるインデックス売買が中心になりそうだ。個人主体の売買としては配当・優待志向の物色に向かいやすいだろう。

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